ラボグロウンダイヤモンドの品質を確認する手がかりのひとつが、第三者機関の発行するグレーディングレポート(鑑定書)です。当店の商品の多くに付属するIGIのレポートには、ラボグロウンダイヤモンドであることの明記、4C(カラット・カラー・クラリティ・カット)を中心とした品質評価、レポート番号などが記載されています。
ただし、鑑定書は品質を評価した書類であり、価格や将来の価値を保証するものではありません。また、発行機関によって記載方式は異なります。GIAは2025年10月以降、ラボグロウンダイヤモンドについて「Premium」「Standard」の2区分方式を導入し、IGIは天然ダイヤモンドと同じ4Cによる評価を継続しています。
この記事では、IGIのグレーディングレポートに書かれている項目の読み方と、商品ページの表記と照らし合わせるポイント、購入前に確認したいことを整理します。
IGIとは|グレーディングレポートの発行機関
IGIという機関について
IGI(International Gemological Institute)は1975年に設立され、ベルギー・アントワープに本拠を置く、宝石の鑑定・教育を行う機関です。天然ダイヤモンドに加えて、ラボグロウンダイヤモンドのグレーディングを早くから手がけており、ラボグロウンの鑑定書で広く使われている機関のひとつです。
レポートは、販売店ではなく第三者の機関が発行する点に意味があります。自店だけの自己評価ではなく、機関の基準に沿って品質が記載されるため、商品どうしを同じ物差しで比べる材料になります。
「鑑定書」「鑑別書」「品質保証書」の違い
似た名前の書類が3種類あり、役割が異なります。
| 書類 | 発行 | 内容 |
|---|---|---|
| グレーディングレポート(鑑定書) | 第三者の鑑定機関 | ダイヤモンドの品質(4Cなど)を評価した書類 |
| 鑑別書 | 鑑別機関 | 石が何であるか(天然かラボグロウンか、宝石の種類など)を鑑別した書類 |
| 品質保証書(保証書) | 販売店 | 商品の品質表示や保証の内容を示す、店舗発行の書類 |
混同しやすいため、商品に「何の書類が付くのか」を購入前に確認しておくと安心です。

IGI鑑定書に書かれている項目
ラボグロウンダイヤモンドであることの明記
IGIのラボグロウン向けレポートには、そのダイヤモンドがラボグロウンダイヤモンド(Laboratory Grown Diamond)であることが明記されます。生成方法(HPHT法/CVD法)に関する情報が記載される場合もあります。天然ダイヤモンドのレポートとは様式が異なり、由来が書類の上で区別できるようになっています。
4C(カラット・カラー・クラリティ・カット)
品質評価の中心は、天然ダイヤモンドと同じ「4C」です。
| 項目 | 意味 | 見方 |
|---|---|---|
| カラット(Carat Weight) | 重さ | 1カラット=0.2グラム。大きさの目安ですが、見た目の大きさは寸法(ミリメートル)もあわせて確認します |
| カラー(Color) | 色の評価 | D(無色)に近いほど高評価で、DからZまでの等級で記載されます |
| クラリティ(Clarity) | 透明度の評価 | FL・IF・VVS・VS・SI・Iの段階で、内包物などの程度を示します |
| カット(Cut) | 研磨の評価 | 輝きに直結する項目です。Excellentが最高位で、ポリッシュ・シンメトリーとあわせて記載されます |
当店の代表的な表記「Dカラー・VVS2・3EX」は、この4Cの欄に対応しています(3EXの意味は後述します)。
ポリッシュ・シンメトリー・蛍光性などの付帯情報
カット以外にも、研磨(ポリッシュ)、対称性(シンメトリー)、紫外線への反応(蛍光性)などが記載されます。寸法(Measurements)や、石の比率を示すプロポーション図も載るため、同じカラット数でも石の形の傾向をつかむ材料になります。
レポート番号とレーザー刻印
レポートには固有の番号が振られています。多くの場合、ダイヤモンドのガードル(側面の縁)にはこの番号がレーザーで刻印されており、書類と石が対応していることを確認できます。番号はIGIの公式サイトでも照会でき、オンラインでレポートの内容を確認できます。

商品ページの表記と鑑定書をつなげて読む
「3EX」「H&C」の意味
商品ページで見かける「3EX」は、カット・ポリッシュ・シンメトリーの3項目すべてがExcellent(最上位)であることを示す略称です。「H&C(ハート&キューピッド)」は、専用のスコープで見たときに、上面から8本のアロー(矢)の模様、下面から8つのハートの模様が均等に現れるカットの状態を指します。どちらも、鑑定書のカット評価の欄とあわせて確認する表記です。
「クラス」表記と鑑定書の個別評価の違い
商品によっては「VVS2クラス」のように、鑑定書の個別評価ではなく、品質の目安として「クラス」と表記される場合があります。鑑定書付きの商品は石ごとに評価が確定していますが、クラス表記は「その水準の石をお届けする」という目安です。どちらの表記なのかは、商品ページで確認してください。
購入前に確認したいポイント
- 鑑定書の対象の石:鑑定書は原則として中石(メインの石)が対象です。メレ(脇石)まで対象かどうかは商品によります。
- 付属の基準:当店では、ラウンドブリリアント0.3カラット以上、ファンシーカット0.5カラット以上の商品にIGI鑑定書を付属しています。それ未満の石や、メレのみの商品には鑑定書が付かない場合があります。
- 発行機関と記載方式:GIAとIGIでは、ラボグロウンダイヤモンドの記載方式が異なります(2025年10月以降、GIAはPremium/Standardの2区分)。機関の名前だけで比べず、記載内容で確認しましょう。
- レポート番号の照会:受け取った鑑定書の番号は、IGIの公式サイトで照会できます。石のガードルの刻印と一致するかも、あわせて確認すると安心です。
よくある質問
Q. 鑑定書が付いていれば安心ですか?
A. 鑑定書は品質の裏付けになりますが、輝きの印象は実物の写真や動画でも確認することをおすすめします。鑑定書の項目は「石の素性」を示すもので、着けたときの印象まで保証するものではありません。
Q. IGIとGIAはどちらが上ですか?
A. 優劣の問題ではありません。どちらも信頼できる第三者機関ですが、ラボグロウンダイヤモンドの記載方式が異なります。詳しい4Cで確認したい場合は、IGIのように4Cを記載するレポートが材料になります。
Q. 鑑定書がない商品は品質が悪いのですか?
A. そうとは限りません。小粒の石やメレのみの商品では、鑑定書を付けないのが一般的です。その場合は、商品ページの品質表示(カラー・クラリティのクラス表記など)を確認してください。
Q. レポート番号は自分で確認できますか?
A. IGIの公式サイトで、レポート番号から内容を照会できます。印刷されたレポートのQRコードから確認できる場合もあります。
まとめ
IGI鑑定書は、ラボグロウンダイヤモンドの品質を第三者の基準で確認するための書類です。読むときは、ラボグロウンであることの明記、4C、レポート番号の3点をまず押さえ、商品ページの表記(3EXやH&C、クラス表記)と照らし合わせると、品質の見取り図がつかめます。
鑑定書は安心の材料のひとつですが、最終的には実物の輝きや着け心地も含めて選ぶことが大切です。基礎から知りたい方は「ラボグロウンダイヤモンドとは」、価格の考え方は「ラボグロウンダイヤモンドの価格」もあわせてご覧ください。
もっと詳しく知りたい方へ
ラボグロウンの基礎を知りたい方へ
「ラボグロウンダイヤモンドとは?天然との違い・特徴をわかりやすく解説」
価格の見方を知りたい方へ
「ラボグロウンダイヤモンドの価格は?1カラットの値段と価格が決まる理由」
後悔しない選び方を知りたい方へ
「ラボグロウンダイヤモンドは後悔する?購入前に確認したい5つのポイント」
実際の商品を比べたい方は、公式オンラインストアのラボグロウンダイヤモンド一覧をご覧ください。鑑定書の有無や品質表示は商品ごとに異なるため、各商品ページでご確認ください。
参考にした情報
- IGI「Laboratory Grown Diamond Report」
- IGI 公式サイト(レポート照会)
- GIA「GIA Launches Updated Laboratory-Grown Diamond Services October 1」(2025年8月26日)
上記は2026年10月29日時点で確認した内容です。